❷PLASMA溶射(セラミック溶射)
PLASMA溶射とは
プラズマ溶射は、溶射技術の一種で、電気エネルギーを用いて高温のプラズマガスを生成し、その中で材料を溶融または軟化させて基材に吹き付ける方法です。
特にセラミック等の高融点の材料のコーティングに適しており、高い密着性や耐久性を持つ皮膜を形成します。
■プラズマ溶射の特徴
- 高融点材料の皮膜形成が可能
高温(最大15,000℃以上) を利用して、セラミックや高融点金属などの難加工材料も溶融できます。 - 幅広い材料が利用可能
セラミック(酸化アルミニウム、酸化ジルコニウムなど)、金属、合金、複合材料など。 - 高い密着性と精度
密着性や均一性の高い被膜が形成可能。 - 基材の熱影響が少ない
コーティングは基材表面で冷却・固化するため、基材自体の特性が大きく変化することはありません。
■プラズマ溶射の用途
- 航空宇宙産業
ガスタービンブレードやジェットエンジン部品の耐熱コーティング。 - 自動車産業
エンジン部品や排気系の耐摩耗・耐熱性向上。 - 医療分野
人工関節や歯科インプラントの生体適合性向上のためのセラミックコーティング。 - 工業機械
ポンプ部品、ローラー、シリンダーなどの耐摩耗・耐腐食保護。 - 電子機器
絶縁性や導電性の付与、熱バリアコーティング。